徒然草

つれづれにさまざま書いています。

「ある閉ざされた雪の山荘で」・東野圭吾

 

 

 「ある閉ざされた雪の山荘で」

 

    

    東野圭吾 著  講談社文庫

       1996年1月15日  第一刷発行

       2023年12月14日   第105刷発行

 

   赤い招待状があなたに届く

 

ペンション「四季」。そこに男4人、女3人、いずれも20代半ばが集まった。
いずれも 「赤い封筒の招待状」が届き 劇団の東郷先生の指示で集まったのだ。
オーディションに受かった男女7名である。

 

しかし、ペンションに着いて7人はいずれも怪訝そうに顔を見合せた。ここに滞在している間、食事から雑用等々、すべて自分たちで行うこと・・と、管理人らしき男に告げられた。「もちろん私はここにはいません」と。
その後、指示をした東郷から1通の手紙が送られてくる。
訝かりながらも、彼らはその手紙に目を通すと・・
「山荘の外に出てはいけない、むろん電話もダメ、アクシデントは記録的な大雪。救助も来ない。君たちはその山荘で過ごし逃げ出すものはこのオーディションから脱落だ」などというもの。

 

「なんだこれ!?」
と、言いつつも、オーディションで合格したのに、それを逃す手はない。7人で食事当番を決めたりして、皆は比較的楽観した気持ちで 各部屋に入った。
しかし・・恐ろしい日々になろうとは、まだみんなは気がつきもしなかった・・

 

最初の異変、それは女一人が行方不明になる。
山荘の中をくまなく探しても見つけられない。
更にまた一人、そしてまた一人・・と。
残された4人は、恐怖におびえながらも、ある疑惑を持つ。
殺された仲間の死体は誰も見つかっていないのだ、
いったい犯人はどうやって死体を運び出したのか?


なぜ?こんな事が起こっているのか。
4人の心理状態は計り知れない・・

 

残された4人は、恐怖におびえながらも、ある疑惑を持つ。
果たして本当に殺人は起こっているのか?

なぜ、ここでの殺人事件が次々起こるのか?その原因は!?
全てが、オーディションに受かった彼らに与えられた試練なのか・・と。

 

 

    

山荘にはすべてが揃っています。
もちろん大雪で外界との連絡も取れず・・などという事もなく、
外に出れば普通の暮らしがあるのです。
が・・そういった「閉ざされた山荘で」という設定の中、
7人は誰もが舞台を夢見てその設定の中 山荘に籠ります
そこで、「事件が起こる・・・しかも、犯人らしき人物の影さえも見えない・・」という怖いお話。

最後まで目が離せませんね。
果たして、「誰もいなくなった」になるのか・・!


東野圭吾氏の小説に、間違いはないですね。