染井吉野と、大島桜
珍しい桜の木です。
常磐神社の鳥居脇、右手の狛犬の場所にある桜です。何が珍しいか・・と言いますと、染井吉野のはずだったこの桜、大きな大島桜も伸びています。
まっ白い花で葉っぱも出ているのが大島桜、右手の薄いピンク色の方が染井吉野です。
☆彡 染井吉野は・・江戸時代の終わり、染井村の植木職人が、「吉野桜」として売り出した。明治18年、博物学者の藤野寄命氏が 京都の吉野桜との混同を避けるために「染井吉野」と名付けた。
すべて同一の染井吉野から接ぎ木をしたもので、同じ遺伝子を持つので、地域に植えられた桜は同時期に花を咲かせる。
母親は江戸彼岸桜、父親は大島桜の交雑種とされている。
で、染井吉野も古木となると、生命維持でしょうか、「ひこばえ」が出てきます。順調にソメイのひこばえが出ればいいでしょうね。でも、この木のように、根元の大島桜がひこばえ状に出てきちゃいます。この大島桜はソメイの親でもあるわけです。放っておくとこの木のようにどんどん大きく育ちます。結構強いんですね~~
見た目には「変わった木だ」と、それで楽しめそうですねえ。
でもやがて 染井吉野はだめになる・・ってこともあるらしいです。
長い年月じ~~っと我慢してきた大島桜が ソメイが古木になり弱ったところを「今度は私の番」と そうなる訳でしょうから、叱ることもできないかしらねえ・・
難しい問題で、ほうぼうの染井吉野の古木にはこの問題があって、なかなか難しいようです。
こちらは、染井吉野。葉っぱはまだ出ていません。
こちらが大島桜。若葉も出ています。
改めてみてみますと、大島桜も同じように大きく育っています~
根元です。
左手・中央がもう古木となった染井吉野。古木となると、中は空洞になっていき、ひこばえがその命を受け継ぎます。(ひこばえが出ています)
で、大島桜のひこばえが右手、しっかりと伸びて花を咲かせています。ソメイの接ぎ木をした大島桜です。ちゃんと根っこの方で ソメイと共に生きていますよ。
大島桜の花。まっ白いやや大きめの可愛いお花。
☆彡日立鉱山で煙害のために丸坊主になってしまった山々。鉱山が無くなった後、人の手で植えられたのが、この大島桜です。煙害にも強い桜として植えられ、日立市の山々を、いまは真っ白な花が覆っています~
こちらが染井吉野花です。咲いて散るまで葉っぱがありません。ですから見てもきれいだし、散ってもすてき・・と言うわけですね~
でもね。花には全く罪はありません。
きれい、かわいい~と、いまは愛でて頂きたい。
将来、この桜はどう変化していくのか。それもまた楽しみでもありますね。
撮影日・・2024年04月