夕方 母の入所先のホームから電話があった。
ホームからなんて初めてだったので一瞬何かあったのでは・・・とびっくり。
「きれいなお花が届きました､お母さんと代わりますね～～」と職員の方。
ああ・・・そうだった､カーネーションの花をネットで頼んでおいたんだった、と思い当たった。
母がホームに入って初めての母の日。
母は旅行が大好きで地区の婦人会や老人会などで年に２～３回は旅行に行っていた。
その頃は着るものをあげるととっても喜んで「今度の旅行にはこれを着ていくわね～～」と言っていたものだ。
今年はホームに入っているし私も母の日には行けないので 何を送ろうか･･と考え カーネーションの鉢植えを送る事にしたのだ。
職員の方から電話を受け取った母が「もしもし・・・」と言ったきり声が聞こえなくなった。
「お母さん､元気？？」と言うと､母は電話の無効で泣いていたのだった。
「お花､ありがとうね！！とってもきれいな花で たんすの上に飾ったのよー・・」
「あれは母の日のお花なの？嬉しくて涙が出ちゃったのよー」
「ホームの人は誰も貰っていないから 私は幸せなんだね～～」
母の声を聞いた私まで涙が出てきてしまった。
「今度の休みには会いに行くから お花に水をあげてね」そう言って電話を切った。
ホームに入ってから母はとても涙もろくなってしまった。
いろいろな悲しい事を体験してきた母には これからは楽しく明るい生活をしてほしいと思う。
