徒然草

つれづれにさまざま書いています。

私の お雛さま(∩.∩)

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おひな祭りですねぇ~~(●^o^●)
今年は孫っちも生まれて楽しいおひな祭り・・・のはずですが、孫っちは遠いとおい青森のかなた・・
息子と嫁っちと孫っち 初めてのおひな祭り 楽しく過ごしてくださいな。

我家では子供たち2人とも男の子、豪華できれいなお雛様とは縁が無かった・・
私のお雛さま・・・は??
そこで思い出しました。いつだか母が内緒で私にくれたものを・・・

物心ついた頃からおひな祭りにはいつも母が箪笥の奥から取り出して
一番良く見える場所に飾ってくれました。
私の大事なお雛様は 一服の掛け軸でした。
長い掛け軸の中に お内裏様 三人官女 五人ばやし 翁・・・
それらが描かれています。
小さい時にその絵を見て 「なんてきれいなお雛さま・・・」と思ったものでした。

父と母が結婚して天竜峡の信州から茨城に「開拓民」としてやってきたのは戦後の事。
広大な山林を自ら開拓し 水田にしていきました。
それは並大抵の苦労じゃなかった・・と言います。
私が小さい時は物も無くお金なんて全く無く 買う物も無く本当に貧乏でした。
でも私も弟も そんな生活は普通だと思っていて 欲も無かった様な気がします。

でもきっと父母は娘が不憫だったのでしょうね。
掛け軸におさまったお雛さまを用意してくれたんだと思います。
毎年桃の節句の頃 箪笥から出して飾ってくれた事をつい昨日のように思い出します。
「きれいだね・・・・」そう思ってずーーーっとお雛さまの前にいたものです。

小学校に上がって 「裕福なお嬢さん」のお家に きらびやかなお雛様があって
始めてビックリしました。
世の中にあんなものがあったなんて・・・
子供心にうちは貧乏だったんだ・・・・と始めて思い、でもその思いは父母に言う事はありませんでした。
私のお雛さまは ずーーっとこのお雛さまだ・・と思ったものです。

今から15年程前実家に遊びに行った時に 母が
「これはお前のお雛様なんだけど もう飾る時もないから お前持っていく?」
と箪笥から出して私に差し出しました。
実家では3人の女の子の孫に恵まれ 豪華な八段飾りのお雛様がいます。
それはもうきれいです。
私の母は「お前にはこんなお雛さまは買ってあげられなかった・・・」と言いました。

でも、私のお雛さまはこの掛け軸のお雛様です。
このお雛さまは私の生まれた時からずーーっと私と一緒に生きてきたんだと思います。
紙は破れて母が繕った跡もあります。
けっしていいものではありません。
でも こうしてお顔を見ていると 痴呆になってしまった母や 突然亡くなってしまった
弟や 苦労ずくめで60歳で逝ってしまった父を思い出します。(>_<。。。

でも母は今のことは覚えていませんが昔の事は良く覚えています。
このお雛様の事も覚えているはず、 今度ホームに行ったらこの話をしてみましょう。
今は私のお雛さまは私の家で過ごしている・・・と言う事を。
決して豪華ではないけれど 私の人生を見つめていてくれた大切なお雛さまです。