江戸彼岸枝垂れ桜 満開
幹線道路よりも高い場所の見晴らしのいい場所に立つ、枝垂れ桜、満開を迎えていました。
広い境内の、なぜか、端っこにいます。
大きく手を広げて、きれいな花を咲かせて、春を謳歌していました。
撮影日・・2022年04月03日
※ 本堂・・
筑波四面薬師・東城寺 土浦市東城寺650
※「筑波四面薬師」・・とは。
奈良時代の末期、法相宗を学んだ「徳一法師」は20歳の時、京都から東国にやって来ました。延暦元年(782)筑波山に「中禅寺」を創建。このお寺が筑波山神社の下にある 今の「大御堂」です。
万民安楽を願い、この中禅寺の守護のために、筑波山の四面に「薬師如来」を安置しました。
歴史は「廃仏毀釈」などで、その薬師堂が失われたところなどもありますが、いまも残されている薬師堂があります。
東城寺 朝望山東城寺
開山・・延暦15年(796年)
御本尊 薬師三尊坐像 【焼失】
その昔、境内には薬師堂がありました。
延暦元年(782年) 徳一法師が筑波山に「中禅寺」を創建しました。そしてその中禅寺を護るために、筑波山の四方面に薬師如来を置きました。
その薬師堂があったのですが、平成9年の火災で焼失し、薬師三尊坐像も焼けてしまいました・・【薬師如来坐像・脇侍 日光 月光菩薩】
とても残念ですね・・悲しいことになっていました。
※ 地蔵堂と、本堂・・
※ 枝垂れ桜と「祖師堂」・・
参道の一部と、鐘楼・・
※ 「佛窟」 昭和62年氏子たちによって作られたもの。
戦国時代、小田氏側についたが、織田勢の佐竹に攻め落とされ、多くの僧兵が朝望山のあちらこちらに倒れ、無数の五輪塔に埋葬された。
時が変わり、明治から昭和に一カ所に集められてきちんと供養しているのが、この「佛窟」だそうです。
巨大な樹木・・
※ 「供養塔」
この供養塔の奥に通じる道を上がっていくと、「経塚群」があるそうです。12の塚があり、その中から貴重な経筒などが見つかったようです。
見ませんでした・・ちょっと残念。
※ 「東城寺結界石」・・県指定文化財
※ 心字池・・春、境内の枝垂れ桜やソメイヨシノなどが美しいです。
※ 「六地蔵石幢」・・・県指定文化財。室町時代後期~安土桃山時代のもの・・
(右手の石塔)
※ 境内からの眺め。牛久大仏が見えています。
※ 仁王門と、お山全体の桜・・
東城寺はこの仁王門の横を上に登って行くとあります。
朝望山というお山の上にあり、桜がとてもきれいな春を迎えていました。
※ 車で上の駐車場まで登れます。
また、この仁王門から昔の参道を行けば、数々の野仏や古いものにも出会えるそうです。
山頂付近にあるためか、静かなお寺です。
春の桜の時期、また秋の紅葉の頃、すばらしい風景を見る事が出来るようで、お近くの方々がうらやましいですね。
薬師さまが、火事で焼けてしまった・・これがとても残念です・・
以上で、「筑波山「中禅寺」の大御堂と、それを囲むように安置された薬師堂・薬師如来像の寺院を探訪した旅は、終わりました。
筑波四面薬師 筑波山中禅寺
菖蒲沢薬師
筑波北面薬師堂(廃寺)
椎尾山薬王院
朝望山東城寺
この度、ひょんなことから四面薬師を探訪しました。
大変勉強になりました。本当に良かったです。
長男にお礼を言います、ありがとうね。
また、解らないことだらけでしたので ネット上のHPでの記事など、お借りしています。ありがとうございました。
撮影日・・2022年04月02日
薬師古道と菖蒲沢薬師 石岡市(旧八郷町)菖蒲沢
前回からの続きになります。
上の写真の辺りから薬師堂まではおおよそ150メートル。
薬師古道はこの左手へも続いています。
更に山道を進みます。
長男先導・・ 彼はやはり、山桜に目が行くようです。(笑)
山桜は、薬師堂に向かう薬師古道に沿って植えられています。薬師様をお祀りする頃、植えたものか・・?それは分かりません。
道を迷わないようにと、山桜が語りかけているようです・・
しばらく行くと、灯篭があります。
「のぞき灯篭」です。
この灯篭の丸い穴から見ると・・「薬師堂」が見えます・・
旅の方々はきっとここから覗いて まじかに迫っている薬師堂を見たのでしょうね。
のぞき灯篭から見た風景・・
あらら!! 薬師堂が見えませ~~ん!(笑)
長男曰く「薬師堂の手前にある、山桜が育ってしまって、見えなくなっちゃったみたい」と。(笑)
なあるほど。
その昔は見えたはずのお堂も、年月重ねて、見えなくなったわけですね。
あの、前の山桜です。(笑)
でも、のぞき灯篭も、風情があってとてもいいものです。
山桜の古木・奥にちらっ!っと屋根が・・
その山桜を超えると・・見えてきました!薬師堂です。
弁天池・・ 石の階段を下りた所にある、小さな弁天池です。
小さな祠もあります。
弁天池の場所が低くなっているので、薬師古道はお堂の前で、下って登って・・かなり急な石の階段です。
上の写真の右手に、「手水舎」が見えています。
薬師古道を歩くこと、550メートル・・
やっと、薬師堂に到着。結構な道のりでした。
平坦なら、何とも無い距離ですが、かなりきつかったです。
ですから、きっと、御利益ありそうですね。
お山の中の立派な薬師堂です。
何回か、焼失しているそうで、現在のお堂は、平成21年保存会の有志の方々によって建て直されたものだそうです。
草なども刈られていて護っていることが伺えます。
たくさんの「千社札」が見えます・・
「阿・吽」のお顔の仁王像・・
お薬師様をお守りしています。立派な仁王像です。
筑波四面薬師・菖蒲沢薬師の薬師如来像・・
やっとお薬師様に逢えました。優しいお顔をした薬師様です。
「ここまでよく来たな・・」と、おっしゃっているような気がしました。
昔は、たくさんの方が山道を歩き、やって来て薬師像に会ったものと思います。いま、保存会の有志の方々がこの薬師堂や薬師像、そして薬師古道を護っているのでしょう。
静かなお山の中でこの薬師像は、日々の人間界のあれやこれやを見守っていることでしょうね。
いまも、参拝する方は、多々、いらっしゃるようですよ。
石灯籠など、昔のものかもしれません・・
振り返ると、薬師古道の急な石段が見えました・・
薬師古道と菖蒲沢薬師・・
いにしえの人々がたどったであろう古道を歩き お堂の中で仁王像に護られて薬師像が威厳を持って静かに座っておられました。
移りゆく日々をどんなお気持ちで見ておられるのか・・
それとも、只々・・無心でおられるのか・・
そんな貴重な仏に逢えて、とても感慨深いものがありました。
案内をしてくれた長男にも、感謝ですね。
さてさて、筑波四面薬師探訪も、残り1か所となりました。
最後の寺院は「東城寺」(土浦市)です。
こちらは、4月月初めに桜撮影で行きましたので、改めて記事にしたいと思います。続く・・
※※ ご注意・・お車は菖蒲沢公民館までしか入れません。小型車がいいかと。
その下の「朝日里山学校」に車を置いて、県道138号を歩き、「薬師古道案内板」があるので、そこを右に行くと、公民館があって、そこから薬師古道に入れます。
前回の記事です。
minorinnminorinn.hatenablog.com
参考にさせて頂きました。ありがとうございます。
撮影日・・2022年05月03日