徒然草

つれづれにさまざま書いています。

「空飛ぶタイヤ」・・

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池井戸潤 作品初映画化 「空飛ぶタイヤ












事故か事件か・・



ある日、何の違和感も無く走行していたトレーラーの脱輪事故。
大きなタイヤはトレーラーを離れ、あっという間に、宙を飛んで行った。
その先には、幼い娘と楽しそうに話す母がいた・・

運送会社社長・赤松は整備不良を疑われるが、自社では厳しいチェックが行われていて、
整備不良などあり得ない!と考える。
さらに調べていくうちに、車両の欠陥に気づき、製造元の、ホープ自動車に問い合わせる。
しかし、大手も大手のホープ社は 沢田と言う、有望な社員にそれを任せ、
更にその沢田は、赤松を歯牙にもかけない。
同じころ、ホープ銀行の井崎は、グループ会社のホープ自動車の経営計画に疑問を抱く。

何度も疑問をぶつけていく赤松に、ある日、沢田は関心を寄せ、独自に調べていく。
それぞれの思惑の中、3人は三様にこの事件の渦中に身を置くことになる。

赤松の会社の事故に関心を寄せる、女性記者や、過去に多数の同じような事故に合った
運送会社など、赤松は絶望の日々の中、蟻の歩み、一歩一歩・・核心に迫って行くが・・

何度も訪ねた、亡くなった母親の家。しかし、その夫は赤松に不満を投げ、
邪険に追い返す。
赤松も心が折れそうになっている。「だめかもしれない・・・」と。

そんな中、ある小さな運送会社の一人の男性が、赤松に胸の内をさらけ出す。
「くやしい・・!」と彼は言った。
その言葉に勇気づけられ、赤松は再び前を向く・・


大型トレーラーの脱輪事故。その巨大な黒いタイヤは宙を飛び一瞬で親子を襲った。
あり得ない事ではない。過去に、そういった事故もあった。
大手も大手の巨大会社に太刀打ちできるとは思えない事故である。
赤松の「車両の欠陥」に気付き、たくさんのそれに似た事故があったことにも気づく
辺りが とても信じられない光景です。
「リコールなど、とんでもない!」陰でうそぶく ホープ自動車の取締役など、
さもありなん・・と思わせます。

一瞬で家族を失った被害者遺族の声もまた、涙を誘います。
こういった事故、事件は、絶対起きてはならない事です。


※ 私的に・・笹野高史さん、佐々木蔵之助さん、とても素晴らしい・・と感じました。
   さすが、ベテラン俳優さんですね。


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