徒然草

つれづれにさまざま書いています。

少年 H

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少年 H                    
 
 
 
水谷 豊・伊藤 蘭
吉岡竜輝・花田優里音・小栗旬
早乙女太一・・・・
 
原作・・瀬能河童 「少年 H」
 
監督・・降旗康雄
脚本・・古沢良太
音楽・・池 頼広
 
 
 
 
 
 
 
すべてを失ったあの夏、我が家の未来が始まった・・・
 
 
昭和初期の神戸。洋服の仕立て屋を営み、柔軟な考えを持ち、家族を温かく見守る父、盛夫。
大きな愛の母、敏子、好奇心旺盛の Hこと、肇、そして、妹の好子。
それなりに幸せに暮らしていた家族。
 
しかし、世の中は戦争が始まり、ラジオでは、日本勢が優勢・・と告げていた。
近所のうどん屋の兄ちゃんが「政治犯」として捕まったり、
召集令状が来た 男ねえちゃんが、死を選ぶ・・・等々、徐々に不穏な空気に包まれていく。
そんな中、自由な発言さえもできない世に。
盛夫も連れて行かれて ひどい拷問を受けた・・・
 
やがて、Hは中学に。
しかしそこでは勉強よりも銃の特訓が待っていた・・・
戦局はさらに激しさを増し、Hでさえも、「ラジオで言っている事は、全部でたらめだ!」
と、避難し、盛夫に「そんな事を言うな」と厳しく言われる。
 
やがて・・・神戸の街は、火の海に・・・・
父の大切にしていたミシンを守らねばならない・・・Hは必死だった・・・
 

十日も前に見てきました。悲惨でした・・
身につまされてしまいました・・本当に、あの通りだったのでしょう・・
ブログに描くのに・・10日もかかりました・・・
 
小説では、Hが主人公になっていますが、 映画では父の盛夫をを軸に描かれています。
一家を背負ってきた盛夫、 その彼の、寡黙ではありますが、家族を第一に考えるその様子や、
Hを男の子として、見る父親像が、とてもよく映像化されています。
終戦直前の神戸の街の、悲惨な様子や、盛夫の悲しみなどが、細かく描かれ、
とても胸を打ちました。
最後の方では涙が出て止まりませんでした・・・
 
戦争は・・・二度と起こしてはなりません。
私の父親も、戦争の事は話したがりませんでした。満州に行っていましたから。
この映画は、今の若者に見てほしい・・・と とても強く感じました。
 
 
 
「この国を立て直すんは あんたらやで」 
 
Hに言う、父、盛夫の言葉です・・・
 
 
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