徒然草

つれづれにさまざま書いています。

我が母の記・・

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「我が母の記」
 
 
 
監督 原田眞人
 
 
初めて知った母の思い・・・
たとえ忘れてしまっても愛だけは残る・・・
 
昭和39年・・・
小説家の伊上洪作(いがみこうさく)は、実父が亡くなってから
実母の八重の面倒を見ることになります。
洪作は幼い頃 実母と暮らしていなかった。
父のお妾さんと蔵の中で過ごした…
その思いが洪作の心の奥にあり、八重を受け入れられない。
 
洪作は今は妻と娘たち、そして妹たちとの家族に支えられて暮らしています。
尚更、自分はなぜ、母に捨てられたんだろう・・・という思いが湧き上がってきます。
その母八重は 日に日に記憶が薄れていきます。
昔に戻っていく母と、図らずも向き合う事になった洪作。
 
「なぜ…息子さんを捨てたんです?」
洪作は 他人になってしまった母に問いかけます。
 
彼が父のお妾さんと暮らし、淋しかったあの少年の頃、
ノートに書き留めたたくさんの詩・・・
そのノートの一枚を 母は大切に持っていた・・
そしてそれを思い出したかのようにそらんじた・・・
洪作の目から たくさんの涙がこぼれ落ちた・・・
 
 


文豪 井上 靖氏の実話です。
 
とても静かな映画です。
老いて 昔に戻っていく母と 昔母に捨てられた・・・とかたくなに思っている息子との
50年を経た愛の物語です。
樹木希林さんがとてもいい表情をしています。
泣けました・・・
やさしい映画でした・・・
 
やっぱり、昔に戻ってしまった母を思います。
 
 
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