徒然草

つれづれにさまざま書いています。

なごり雪・・・

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なごり雪」     DVD作品
 
2002年の作品。
 
監督:大林宣彦
助監督:南柱根
なごり雪」 作詩・曲・唄:伊勢正三

 
 
 
突然妻に離婚され遺書をしたためようとしている梶村祐作三浦友和)。
そんな彼のもとに一通の封書が届く。
彼の故郷、 大分県臼杵からだった。
 大分県臼杵市は古い小さな美しい街。
彼は妻と結婚以来28年間帰っていなかった。
 
彼には「親友」と呼べる友人がいた。
水田健一郎ベンガル)だった。
その彼から思わぬ手紙が届き、祐作は故郷への列車に乗る。
健一郎の手紙は「妻が・・・死にかけている。帰って来てくれないか・・臼杵に」という内容。
健一郎の妻・・・??雪子・・・?
雪子の顔が列車の窓に浮かんでは消える。
 
雪などめったに降らない温暖な町に住みながら、「雪が降ると奇蹟が起きる」……
そう信じて、その名前の通り雪を愛し待ち焦がれ続けた美しい少女。
 
時は彼らが青春真っ只中の頃、学校で知り合った祐作と雪子。
雪子は夢見がちなかわいい美しい女性。
一途に祐作に恋をする。
祐作はそれを知りながら、東京の大学に。
「休みには必ず帰るから」と、約束するも、東京のさまざまな事や、勉強などをるゆうに帰らなかったあの夏。
そして、ガールフレンドを伴って帰ったあの時。
雪子の目が涙ぐんでも見て見ぬふりをした。
 
臼杵の母が突然死んだ。
それを機に 臼杵に一度も帰らなかった祐作。
雪子の事も忘れていった祐作。
 
「バイク事故で・・・・雪子が死にかけている・・・雪子はお前を待っていた…」
健一郎の静かな声が病室に響いて、包帯でぐるぐる巻きの動かない雪子に、祐作は声も出なかった。
臼杵の街はあの頃と全く変わっていなかった。
何度も臼杵から東京へ・・・と電車を見送った健一郎や雪子。
祐作の脳裏に、その昔の思い出があっという間に広がっていった・・・・
 


伊勢正三 作詞/作曲
 

汽車を待つ君の横で僕は時計を気にしている
季節はずれの雪が降ってる
「東京で見る雪はこれが最後ね」とさみしそうに君がつぶやく
なごり雪も降る時を知りふざけすぎた季節のあとで

今春が来て君はきれいになった
去年よりずっときれいになった・・・
 
あの名曲にのせて、淡々と進んでいきます。
「雪が降れば、奇跡が起こる」と、信じて疑わなかった雪子の悲しいまでの恋情が
ひしひしと伝わってきます。
三浦友和さんの静かな演技と、ベンガルさんの祐作を責める事なく語る雪子の思い出。
とても心に残る作品です。
 
結局事故で雪子は亡くなります。
そして、再び臼杵の駅から祐作は東京へ帰ります。
昔、いつもいつも、雪子と健一郎が見送ってくれた・・
でも、雪子はもういない。
ホームで見送る健一郎は、号泣します。
列車で去っていく祐作もまた涙をこらえきれません・・・・・
私もぽろぽろ泣きました・・・
 
なんか・・・とても切ない映画でした。
 
ツタヤのレンタルDVDで見つけた作品です。
 
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