「TSUNAMI」
監督 ユン・ジェギュン
とある行楽地。
毎年夏には100万人もの観光客で埋め尽くされる、風光明媚なビーチ。
そこにやってきた家族や、またそこで暮らす人々の日常を丁寧に描いていきます。
予期できない津波に大切な女性の親である船長を自分のミスで亡くしたという、暗い過去。だから、娘のヨニへの思いを隠し続けています。
一人の地質学者は日本で起こっている地震に目を向けます。
その地震は日ごと韓国に迫ってくる事態に危機感を覚え、上司に進言するも
「まさかそんな事はありえない!!」と、一括されてしまいます。
巨大を通り越し、メガ・・と名づけたその津波はあっという間に韓国のビーチに迫っていました。
「早く!!一刻も早く人々を避難させて!」
叫び地質学者の声にも、上司はせせら笑うのみ・・・・
そして・・・・
史上最悪の津波が襲ってきます。
高さ 100メートル。
時速 800キロメートル…
到達まで・・10分!
避難の遅れたビーチを飲み込み、林立するビル群を飲み込んでいくメガ津波!
一波・・二波・・と押し寄せる津波に、人々はただなすすべを無くし・・・
大切な人を、大切な家族を、大切な恋人を・・・・果たして生き残ることはできるのか・・
「津波警報」発令が、極端に遅れたために 膨大な犠牲者が出て、
いわば、「人災」と呼ばれてもいいような映画でした。
最近の映画に、よくこういった様子が描かれています。
声をからして避難を呼びかけても、危険を察知しない上の方の人。
そのために避難が大幅に遅れて、被災するのはたいてい何の罪もない庶民・・・
ありがちなことかもしれません。
地震王国、日本。
そんな事のないように願いたいものです。
津波の恐ろしさを伝えた映画ともいえるかもしれません。
津波対策技術も世界一と言われる日本、日本全国に研究所があるそうです。
さらに津波の前兆はある・・とされています。
こぞって海岸近くに押し寄せた・・と言われています。
でもこうした予兆も見る人が見ないと分からないですし、避難警報も早め早めに出してもらいたい・・と願うのみです。
この映画でも「もし避難させて、何事もなかった!!・・では、済まされない!」
という場面があります。
「何事もなかった」・・・・それでいいんじゃないでしょうか。