徒然草

つれづれにさまざま書いています。

「おとうと」・・吉永小百合

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東京の郊外、夫亡き後 小さな薬局を営み姑と娘とのささやかながらも幸せな毎日を生きる吟子。
娘の小春が結婚式を向かえ その式の最中に 行方不明だった吟子の弟、鉄郎が現れたから、さあ大変、
大切な結婚式が台無しになってしまいます。
それでも吟子は弟を自宅に迎え入れ、いまは何をしているのか、仕事はやっているのか・・と
諭すように聞き始めます。

典型的な賢兄愚弟、だけれども吟子は弟鉄郎が心配でなりません。

案の定、結婚式が台無しになってしまった影を引き、小春は実家に戻ってきます。
月日が流れ、再び鉄郎が突然やってきます。
鉄郎と暮らしていた女の人の事から、吟子は鉄郎を厳しく問い詰め、
彼と喧嘩別れのような状態に・・・

やがて、吟子の元に鉄郎の病気の知らせが届きます・・・


フーテンの寅さん・・を思い出させるようないい映画です。
下町の人情のある人々、姑の気持ち、小春のやりきれない心・・
等などを丁寧に描かれています。
物語は静かに流れていきます。
鉄郎の思わぬ病気から吟子と鉄郎の姉弟の愛情が見えます。

姉と弟、切っても切れない絆・・思わず涙しました。
私の弟は 早くに亡くなってしまいました。
兆候はあったのだけど、それを「見まい」とした私でした。
この映画の中で、一時期吟子は鉄郎と縁を切ってしまうようなことも。
なんとなく自分と重ね合わせてしまいました。

本当は淋しがりやの哲郎。
本当は優しい思いやりのある姉・・
生きていく上で さまざまな事があり 嬉しい事も悲しい事も、辛い事も・・あるけれど、
姉弟の絆は切っても切れないもの。
家族とは何か・・・??
そんなことを考えさせられる とてもいい映画でした。

これぞ、日本映画なんですねえ・・・・

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