徒然草

つれづれにさまざま書いています。

「家族」・・テレビドラマに思うこと・・

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TBSテレビ「月曜ゴールデン」「家族」・・大塚寧々・西村雅彦・笹野高史石丸謙二郎・他

今年の5月21日から導入される裁判員制度を取り入れた法廷サスペンス。

裁判員制度のもと、6人の裁判員が招集された。
年齢・職業も違う6人が手探りで向き合う裁判は、認知症の老女殺人事件。
犯人は被害者の息子か、それともホームレスか?
さらに強盗殺人ではなく、嘱託殺人なのか?

主人公の谷口みな子(大塚寧々)は「家族への思い」をキーワードに、
殻を閉ざす容疑者の心理を見事に解き明かす。
選ばれた裁判員の職場・家庭環境などの現実と、人を裁くことに戸惑いながらも
必死に真実を追求しようとする6人が熱く描かれる。
              http://www.tbs.co.jp/getsugol/20090518/drama_point.html
                  「家族」公式HP より・・


みな子は自分の母を 一瞬「もし・・死んでくれたら・・」と思った。
その心にドキリとする・・
認知症」・・高齢化が進み、どの家庭でも起こりえる課題。
その課題が今回のドラマの「軸」となっています。

裁判員制度がいよいよ始まる事となって、真剣に見てしまいました。
真実を突き止めたい・・と思うみな子、それに対して裁判官は冷静に・・と諭す。
自分の母との事もあるみな子が ホームレスの人柄等・・から「嘱託殺人」ではないのか・・・
と突っ込み、他の裁判員も「もしかしたらそうなのかも・・」と思い始める。

人の死という問題、さらに、認知症の家族を持った家族の問題、
それらを深く描いたドラマだったと思えます。

ただしかし、もし自分が裁判員に選ばれたとして、あそこまで熱心に事件を追及できるのか、
また、あれまでして追求しないといけないのか、
みな子のように、疑問と思うことを率先して質問など、できるのだろうか。
法廷外でもみな子が 殺された母親の息子に尋ねるシーンがあったけれど、
そこまでできるものなのか・・・また、しなくてはならないのか。

あくまで「ドラマ」としての裁判なのかもしれない。

最後に裁判官が下す判決、そしてその時にみな子がとったひとつの行動に
私は「裁判とはこうあるべき」と深く思った。
「あとで罪になりますよ!」と言う裁判官に、みな子はかまわずホームレスの男性に
やさしく声をかけた。
その声に 男性は涙し、被害者に深く頭を下げた。

「家族」とは何なのか、認知症をわずらった家族も辛いけど、
ああ・・・認知症の本人も、もっともっと辛かったんだ・・・って、涙が止まりませんでした。

嘱託殺人と、分かっている事件・・・
でも男性の「心の奥の気持ち」を察して、下された「無期懲役
なんとも・・・辛い事件の裁判でした。

とてもすばらしいドラマだったと、思っています。
原作本もぜひ読んで見たいと思っています。

   ?H1>「家族」 小杉健治  (双葉社刊)