東野圭吾 著
2011年04月15日 第1刷発行
2011年04月18日 第2刷発行
「大人になったら三人で犯人探して復讐しような」
真夜中、功一は弟の泰輔とともに、部屋の窓から天を見上げた。
あいにくの曇り空である。しかし兄は流れ星を見に行くと言った。
弟の泰輔もそれに習い いざ二階から下のトタン屋根に降り立とうとした。
すると、寝ていたはずの妹・静奈が一緒に行くと言い出す。仕方なく功一は
泰輔と共に静奈を連れ自転車に乗り、通う小学校の前を抜け 鳥居の脇の石段を登った。
頂上でビニールシートを敷き三人は仰向けに寝転んだ。
ペルセウス座流星群が見えるはずであった。
しかし、時間がたっても相変わらずの曇り、更に雨粒も降ってきた。
妹を功一が背負い歩いて家に帰る。
「父さんたち、もう眠ったかな」功一は静奈を背負ったまま玄関の鍵を開けて
中に入った。
そして・・信じられないものをそこで見た。父と母は惨殺されていた・・
泰輔は暗闇で犯人を見たと言った・・
長男紘一小学6年生 泰輔4年生 そして静奈1年生。
殺された父母は洋食屋を営み ハヤシライスが絶品の店であった。
店のレシピノートが無くなっていた・・
県警の柏原と萩村はこの事件を追う事になる。
あれから14年が過ぎた。
3人の兄弟はお互いを信じ助け合い生きていた。
その心の中には父母を殺した犯人を探し出す、という揺ぎ無い信念を抱いていた。
一歩一歩・・と歩む三人の前にある人物が現れた。
その店で食べたハヤシライスはあの懐かしい父母の味だった・・!
東野圭吾氏の傑作の本ですね。
今まで読む機会が無かったのですが、ようやく手に取りました。
やはり彼の本は素晴らしいです~心情がよく読めます。
3人の兄弟妹の確固たる絆は 長い時間ののち 犯人を見つけますが、
それが思いもよらぬ人物であったことに驚愕しました。
それが悲しく切なく、悔しい・・と、最後の最後に感じました。
良い本は心に残りますね。